ドリアンとは音の響きの名前?

Dドリアン・モード

『Dドリアン・モード(音階)とは、Cメジャースケール(ド~シの白い鍵盤の音階)をD(レの音)から弾き始めた音階のことです』とよく言われます。
それはそれで間違いではありませんが、スケール、モード(どちらも音階のことです)の本質は何の音から弾き始めるということではなく、

何のコード上に弾いているかが最も大切なことです。

実験してみましょう。

  1. 鍵盤のC(ド)の音を、右手の人差指でゆ~っくりなテンポで何度も繰り返し弾きましょう。
  2. それを繰り返しながら同時に、反対の左手でCメジャーコードの和音を弾きます。
  3. Cメージャーコードの上に右手の C(ド)の音は明るく響くはずです(ルートの音)

  1. 今度は再び右手の人差指で鍵盤のC(ド)の音を、ゆ~っくりなテンポで何度も繰り返し弾きながら同時に、こんどは左手でAm(マイナー)コードの和音を響かせます。
  2. すると、右手は同じ C(ド)の音を弾いているはずなのにAmのコード上ではなんだかその右手の人差指で弾いている C(ド)の音が暗く、悲しく聞こえます(Amの短3度の音)。

上記の結果のように、同じ音を弾いても、左手で何のコードを弾いているかによって音の役割が変ります。

音階でも同じことが言えます。

右手でCメジャー・スケールを弾きながら左手でCメジャーコードを弾けば、そのままC メジャー・スケールの響きですが、もし左手でDmコードを弾けば『Dドリアン・モード』の響きに変わります。もし左手でEmコードを弾けば『Eフリジアン・モード』の響きに変わります。
もしFメジャーコードを弾けば『Fリディアン・モード』の響きに変わります。


実は『Dドリアン・モード』は何の音から弾き始めても『Dドリアン・モード』なのです


何の音階を何のコード上に弾いているのか?
そしてその響きに耳をすまして聴くことが大切だったのですね。

  1. ジャズギターと譜面
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